こんにちは。
(株)チャイルドケアサポートの土屋みどりです。
みどりの小部屋では、子育て・保育・教育に関することをゆるやかにつぶやいていきます。
さて、「自己肯定感」について。最近本屋やTVでよく見聞きするようになりました。大切なことだと漠然とは分かっているけれど、いったい何物なんだろう。どうやって育むんだろう。それらを簡単にお伝えしていければと思います。
自己肯定感とは、字の通り、自分を肯定する感覚のこと。自分のことが好きだ、自分は大切な存在だ、自分は何だってできる、といった、生きていくうえで最も基本となり、最も大切な感情です。その気持ちがあれば、苦しいことがあってもまた立ち直れるのです。
親や保育者の最も重要な使命は、子どもに自己肯定感を育むことだと思います。そのために必要な働きかけは大きく分けて2つでしょうか。1つは、「愛する」こと。表情・言葉・行動すべてで、「あなたが好きよ」と伝えていきます。甘えをたっぷりと受け止め、思いに共感していくのです。
時には感情的に怒ってしまうこともある。そんな時はその倍のプラスの愛情を注げばいいのです。
そしてもう1つは、「自分で考え、自分で解決できる」という経験をたくさん積めるようにすること。もちろん生まれて間もない赤ちゃんは何をするにも援助が必要です。でも次第に成長し、自分で手を伸ばせるようになる、移動できるようになる、食べられるようになる。そうなると、「ジブンデ」という気持ちが膨らんできます。自己肯定感を育むビッグチャンスの到来です。大人がやった方がもちろん早いし綺麗。忙しい朝に付き合ってなんかいられない。そう思われるのは当然です。でもどうか大切な「芽」を摘み取りすぎず、可能な範囲で、子どものやる気・冒険を見守ってほしいのです。少しくらいの危険なら、経験して学べばいいのです。振り返ればそこで見ていてくれる。上手くいった時、いかなかった時、共感してくれる。そんな存在がいれば、その子の意欲はどんどん膨らんでいきます。
自分なりに考えてやってみて、上手くいかなくても次どうしたらいいか考えてまたやってみる。その積み重ねが、「自分の課題は自分で考え解決できる」という自己肯定感に直結するのです。
「時間がかかるしちょっと大変だなぁ…けど、今この子は大切な感情を育んでいるんだな!」と、ふと見守ってみるかと思える機会が増えるといいなと思います。
次回、自己肯定感を育む際に迷ってしまいがちな「甘えと甘やかし」や「切り替える力」について、順にお伝えしていきます。
お読みいただきありがとうございました!