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みどりの小部屋【vol.3】甘えと甘やかし

更新日:2021.5.28|2(2週間) / 266(累計)

みどりの小部屋【vol.3】甘えと甘やかし

こんにちは。

(株)チャイルドケアサポートの土屋みどりです。

 

みどりの小部屋では、子育て・保育・教育に関することをゆるやかにつぶやいていきます。

 

 

さて前回、たっぷりと愛情を注ぎ、甘えを受け止めた子育て・保育をしていきたいとお伝えしました。すると、「やり過ぎると甘やかしになってしまわないか」と心配される声が聞かれます。実は「甘えを受け入れる」ことと「甘やかす」ことには大きな違いがあります。今回はその辺りをお話ししていきたいと思います。

 

生まれてしばらく大人の腕の中にいた子どもは、次第に自分でできることを獲得し、外の世界へと飛び出していきます。自立へ向かい少しずつ歩んでいくのです。ですがその途中、ふと不安になったり、嫌なことがあったり、話を聞いてほしくなったりします。また、いつもは自分で頑張っているし本当はできるけれど、たまには手伝って欲しくなることもあります。それらのような時に信頼する大人のもとに立ち戻ることが「甘え」です。抱っこ、お喋り、大泣き、成長段階や性格によって様々な出し方があります。その甘えを受け止めてもらうことで、安心を得、痛みを癒し、また前を向いていけるのです。

 

もし「甘えないの!」といつも言われてしまったらどうでしょう。甘えを十分に受け止めてもらう経験がない子は、形を変えいつまでも気を引くような行動をしたがります。精神的自立を獲得するためには、甘えを存分に受け止めてもらう必要があるのです。

 

 

一方、「甘やかし」とは何でしょう。それは、必要以上に子どもの世話を焼き、子どもが自分ですべきことを大人が代わってやってしまうことかと思います。また、子どもの取り組みや要求に対しいつも形ある報酬(玩具やお菓子など)を与えてしまうことです。そこで子どもが手に入れるのは安心感ではなく、どうせ誰かがやってくれるだろうという誤解です。また、物をもらうことで一時的に満足するため、自分の中から沸き起こる達成感を得られずに、いつもなんとなく満たされないでいる心です。子どもはそこに気づいた時、自分の無力さを感じることになるのです。前回お話した自己肯定感を育む働きかけと、真逆のことをしてしまうことになりますね。

 

このように、甘えと甘やかしは実は全く違うのです。少し気にして関わってみてくださいね。

 

 

次回は、「切り替える力」についてお伝えします。

 

お読みいただきありがとうございました!

 

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