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ほいくえVoice

【vol. 43後編】いろんな人がいていい

更新日:2022.11.14|5(2週間) / 136(累計)

通りすがりの保育士さん
30代 保育士歴14年目
公立認可保育園勤務
     
通りすがりの保育士さんのインタビュー前編はこちら
 
前編では「自分の言葉が響かない」と悩んでいたとお伺いしました。保育園って大人も子どももビシっと言うことを聞くような、怖めな保育士もいたりしませんか?
 
あぁーいますいます(笑)深く悩んでいたとき、ああいう人になれたらと憧れていた時期もありました。
 
―なんと、憧れたのですか!笑 ちなみにどうしたらなれるのでしょうか? 
 
独特のオーラと、この人には歯向かってはいけない、何を言ってもダメだと思わせることかもしれないです。でもそれって子どもは素の状態で接しているのだろうか?と考えたりして。あと自分のキャラクターともかなり違うので、結局のところ目指さないことにしました。
 
―通りすがりの保育士さんはどんな先生だと言われることが多いですか?
 
明るい先生、優しい先生、怖くない先生と言われます。
 
―怖くない先生、真反対ですね(笑)
 
何回注意しても聴いてくれているのかな?と悩んでいたとき、注意されても同じことを何度もやるのが子どもだよね、と深堀りできたことも大きいです。あとはいろんな人がいていいよね、とも思うことができました。もちろん必要な注意はします。でも明るくて、優しくて、怖くない先生としての自分も大切にしたいなぁと。
 
―いろんな人がいていい、ってすごく自然で、素敵な考え方だと思います。この考えに行き着くきっかけはあったのでしょうか?
 
自分はSNSなんですよねぇ。こういった悩みは職場で話しづらかったんです。「先生(通りすがりの保育士さん)は優しすぎるから」などと言われてしまうし、自分ができないことや悩んでいることを難なくこなす同僚や先輩、後輩を見ると気持ち的に辛かったりもして。
 
―職場が同じ、近い距離にいるからこそ打ち明けにくいことはあるかもしれません。
 
SNSを見ると同じことを悩んでいる保育者、別のことを悩みながらも頑張っている保育者、さまざまな考えを持ちながら保育に励む保育者がたくさんいることが分かりました。そういった方々の投稿を見たり交流することで「いろんな人がいていい」と思えたり、心強い気持ちにもなれました。まして男性保育士って身近にいないんですよ。職場にもいないですし、養成校時代の男友達も、実は残念なことに自分以外に一人も保育士を続けていないのです。
 
―孤独なところで頑張られているのですね。養成校時代の同級生が誰も保育士を続けていないというのは、衝撃です。SNSは仲間が欲しい気持ちで始めたのですか?
 
いや全然。最初は「フリーランスとして保育の仕事をするってどうだろう?」が気になって、情報収集のためにアカウントを作りました。
 
―通りすがりの保育士さん、前のアカウント名は「フリーランス目指している保育士」でしたもんね!
 
そのときの勢いで名付けました(笑)いろいろ調べて、考えてみて、いまの自分には合わないかもしれないと一旦落ち着きました。
 
―いまはどんなことを考えていますか?
 
いまの職場で保育を続けながら、別のことにもチャレンジしたい気持ちです。SNSを通じて保育って素晴らしい!と再確認できて、今からできることってあるかな?と興味の幅も広げられました。ボランティアにも参加するようになりました。若手保育士とも話したいですよね。「お局様的な人もたしかにいるけど、自分次第でどうにでもなるよ」とか、生の声を伝えたいですね(笑)
 
【通りすがりの保育士さん×保育のひとコマ】
飲みの様子です。食べることと飲むことが大好きで、休日はまったりと飲んでいる時もあります。(通りすがりの保育士さん)
 
通りすがりの保育士さん、インタビューにご協力いただきありがとうございました!悩んだり凹んだり辛くなったりしながらも、前向きに、上向きに進んでいるような印象を覚えました。
 
通りすがりの保育士さんのTwitterはこちら
 
(2022.10 聞き手・編集:鏡味)
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