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ほいくえVoice

【vol. 51前編】自分を知る努力をしよう

更新日:2023.5.1|5(2週間) / 115(累計)

あかりさん
30代 保育士歴18年目
私立認可保育園勤務
 
―あかりさんが保育士を志したきっかけから、教えてください!
 
幼少期からずっと憧れていて、幼稚園の卒園文集にも「ようちえんのせんせいになりたい」と書いていました。学生時代にボランティア等にも参加し、幼稚園教諭を目指したい気持ちはずっと持ち続けていましたね。
 
―幼稚園の思い出もたくさんあるのでしょうか?
 
調理実習や製作活動、お泊まり遠征があってとても楽しかったことを、30年以上経った今でもよく覚えています。保育にも興味があったのですが、アメリカンスクールのサマープログラムに参加したことがあったり、英会話も習ったりしていて、英語や留学にも興味がありました。家族は語学を学ぶほうの進路を望んでいましたし、自分自身どちらも魅力的だと思っていたので、その時は少し悩みましたね。
 
―最終的にご家族には理解してもらえたのでしょうか?
 
そうですね。幼い頃からの気持ちを両親も知っていたので、諦めきれない想いを伝えたら快く応援してくれました。父は「お金(給与面)は大丈夫なのか…」と心配していたようですが。
 
―新卒で入職したのは幼稚園だったのですね!
 
私自身が幼稚園に通っていたこともあり、幼稚園一択でしたね。社会人になったばかりの頃を振り返ると、未熟だったと思います。保護者の皆さんにはすごくよくしていただいて、いろいろ足りなかったと思うのですが、たくさん助けてもらったなぁとも。学生時代は一生懸命学んでいるつもりでしたが、もっと深く考えることも必要だったなぁと今だからこそ思ったりもします。
 
―深く考える、とは?
 
自分自身をよく知る努力を、もっとしてもよかったと思います。自分が感じていることを正直に表わしてみるとか、本当に思っていることは何なのか考えるとか、得手不得手を知るとか。
入職当初、働く中で生じていた人間関係や子どもとの関係に関する悩みも、自分のことをもっとよく理解していたら、軽減したり乗り越えられたりすることもあるような気がしています。
 
―内観って大事ですよね。頭ではわかっていても、意識しないとなかなかできないように思います。学びの機会にも積極的に足を運んでいますよね。
 
新しい考え方や学びを取り入れることには積極的なほうかもしれないです。自主的に保育のワークショップや研修、交流会にはよく行っています。特に興味があるのはレッジョ・エミリアの考え方です。自園での保育にも反映させたりしています。
 
―自ら学んだり自園の保育に活かそうとしたりできるのは、きっと保育が好きだからですよね。あかりさんは幼稚園で5年ほど勤めたのち、ご妊娠を機に辞められたと伺いました。
 
お仕事自体はただただ楽しくて充実していたのですが、勤務先では妊娠すると辞めていくのが通例となっていました。結婚して続けている職員はいましたが、小さな子どもを育てながら働いている方は、当時は一人もいませんでした。
 
―妊娠したら辞めていく、の流れはよく聴く話ですよね。ママ第一号として続けてみようとは思わなかったですか?
 
思わなかった、思えなかったですねぇ。
妊娠して、事務仕事に回されている先輩の姿を見ていたのです。どういう事情があったのか詳細はわかりませんが、「保育ができないなら辞めよう」の気持ちが大きかったです。
 
―想いを持って保育していた方が、続けにくい、続けたくないと思ってしまうというのは寂しい話ですね。
 
一旦離れよう、いつ保育に戻るかはわからないな…と当時は考えていました。
 
あかりさん、貴重なお話をありがとうございました!幼稚園教諭としての勤務を経て、いまは保育園で勤務をされています。後編では復職したときのことや職場探しのポイントなど、お伺いしていきます。
 
【あかりさん×保育のひとコマ】
子ども達のように、毎日、毎瞬、同じでないこの空を見たり撮ったりが好きです。これは早番前の朝焼け。(あかりさん)
 
あかりさんのInstagramはこちら
 
(2023.3 聞き手・編集:鏡味)

 

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