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(特別号)【経営者Voice vol. 12後編】やりたいことの見つけ方

更新日:2023.9.11|2(2週間) / 97(累計)

林檎酢さん
30代 保育士歴8年目
子育て支援施設 経営者
 
林檎酢さんのインタビュー前編はこちら
 
―林檎酢さんは現在子育て支援施設を経営されているのですよね。起業のきっかけを伺いたいです。
 
そんなに独立志向は強くなかったのですが、義父母の影響が大きいです。それぞれに事業を展開する経営者夫婦なので「やりたいことがあるのなら応援するよ」と言っていただいていて。初めは保育園を作るために会社を作りました。
 
―こんな保育園を作りたい!という想いがあったのでしょうか?
 
自分だったらこうしたいとか、こうしたらもっといい園になるとか、働きながら、色んな妄想をしていました。
その後起業をして、ご縁があり小規模保育園のフランチャイズをオープンできることになっていたのですが、コロナの流行により公募が出ない、いつ状況が回復するのかもわからないとなり、保育園を作る道は閉ざされてしまいました。
 
―そこから現在の子育て支援施設に方向転換をされたのですね。
 
保育園で勤務していたので保育園を作りたいと思ったのですが、本当は何がしたいのだろう?とすごく考えることになりました。
 
―やりたいことの見つけ方について、是非アドバイスをいただきたいです。
 
「対子どもの根源」というか、ぼんやりと子どものために何かしたい!と思っていたのですが、何のために、何がしたくて、子どもに向き合いたいのか?を深掘りしました。そうしたら「子どもだった自分の報われなさ」に気付いたんです。家庭環境や自分自身の特性もあり、困り感が強かったり、不満を抱えることが多い幼少期だったなぁと。子どもたちには幸せになってほしい、というのが私自身の強い想いですね。
 
―「子どもたちには幸せになってほしい」が林檎酢さんの原動力なのですね。
 
小学校の通知表では6年間「落ち着きがない」と書かれていましたし、すぐに身体が動いてしまう自分や同級生と違う自分に対して、長い間引け目を感じていました。大人になってみたらもう、適材適所じゃないですか。そういうことを伝えたいと思いました。あとは自分に何ができるかの観点も必要ですね。
 
―やりたいことの深掘りと合わせて、自分に何ができるかの可能性の話ですね。
 
私自身の能力や経験値でできることってなんだろう、と。保育士経験が活かせて、産後辛かった気持ちや現在進行形の子育て経験からできることがいいと考えました。お母さんが元気じゃないと家のなかはハードモードですし、お母さんに知識や余裕を提供できたら、子どもも幸せなはずです。そこでお母さんをサポートできる、子どもの発達にも貢献できる、母子支援のための施設を作ったのです。
 
―溢れる想いを整理して、さらに行動に移されたところが本当に素晴らしいです。
 
自分一人では想いや考えが溢れがちなので、頭の中をきれいに整理してくれたのは夫ですね(笑)
 
―ご家庭内でのチームワーク抜群ですね!最後に保育者の方へのメッセージをお願いします。
 
保育園で働いていたとき、子どもを取り巻く環境は「自宅」「保育園」だけだと思いがちでした。しかし見渡してみると親子カフェ、児童館、習い事、おじいちゃんおばあちゃんのお家などなど、保育園以外にも子どものための環境ってたくさんあるのです。
これからも保育園は社会にとって必要な場所であり続けるでしょうが、多様な価値観や働き方が進むなかで、保育園以外の選択肢がもっと出てきてもおかしくないです。保育園がどんな価値を提供できる場所なのか?広い視点で役割や強みを考える視点がより必要になると感じています。他者研究がビジネスの基本であるように、他の保育園と自園の違いや、保育園と別の施設との違いを見てみる、考える意識は持っていたいですよね。
 
後編は経営者目線でのお話が多かったですね。林檎酢さん、お母さんとしても働く女性としてもとても素敵な方でした。ご協力ありがとうございました!!
 
【林檎酢さん×保育のひとコマ】
施設でのお写真を提供いただきました!ありがとうございます。
 
林檎酢さんのX(Twitter)Instagram踊ってみたはこちらです。
 
(2023.6 聞き手・編集:鏡味)
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