せや先生
保育歴1年目
20代 私立認可園勤務
−せや先生は鉄鋼メーカーで勤められたのち、保育の専門学校に進学されたとお伺いしました。保育の仕事には、いつから興味があったのでしょうか?
私は0歳で保育園に入園して、小学校を卒業して学童を離れるまで、保育園にはお世話になっていました。人生の約半分です。中学生になり趣味の和太鼓でチャレンジをしようと思ったときにも、お世話になった園長先生が相談に乗ってくれたりバックアップしてくれたり。人生に深く関われる保育の仕事に、ずっと興味はありました。ただお給料の面で不安があったり、「保育士は今じゃなくてもいつでもなれるのかな」とも思ったりして、高校卒業後は一般企業に就職しました。
−技術職として勤務されているときも、保育への想いは続いたのでしょうか?
生産現場での仕事は本当に楽しかったです。一方で休日に子どもたちに和太鼓を教えたり、陸上を趣味でやったりしていて、子どもたちと関わるのってやっぱり面白いなと思っていました。ある日上司に「保育士として働いてみたい」「国家試験を受けようと思っている」などと話したら、「やるんだったら、学校でしっかり勉強したほうがいいよ」と背中を押してくれました。一人だったら踏み切ってなかったかもしれません。当時の上司や同僚とは、今でもよく会ったり話したりする仲です。
−専門学校を卒業して、この春から念願の保育士デビューということですね。就職活動はどのようにされたのでしょうか?
保育士の求人って本当に多いです。私はまず給与などの条件で絞り込んで、そこからさまざまな保育園を見学しました。園長と話すときには保育園の良いところ、園長先生の想い、大事にしたいことなど、突っ込んだ質問をするようにしていたのですが、いまの保育園は話を聞いたらビビビと来て、ここで働きたい!と。
−どんなところが魅力的だったのでしょう?
学生だった私に対しても「今の保育園の課題」と「今度どうしていきたいか」を話してくれたところです。中には時代には合わないなぁと感じた保育園も。このやり方をこの先も続けていくのか?と質問したところ、回答の根拠に挙がったエビデンスが超古い(笑)就職先に選んだ保育園は未来の話を一緒にできる、一緒にこれからの保育を考えていける可能性に惹かれました。働き始めたばかりですが、めちゃくちゃ楽しいんですよ。人生で一番面白い毎日を過ごせていると思います!
−職場のお話は後編でも、じっくりお聞かせいただきたいと思います!社会人経験を積んでから専門学校に進学されたせや先生が、同級生を見ていて感じたことはありますか?
驚いたことは、内定をもらってから給料を知るパターンの多さ。実習で良い感じになり「君、採用するから」「はい、履歴書送ります」となってから、初めてお給料などの情報を知るんです。「皆さん聞いてくださいよ!僕の就職する園こんな給料だったんですよー(安!)!」とか、嘘だろ!?どうかな!?と思うのですが、そういう同級生もいましたねぇ。
あとはレポート課題が苦手とか、PCが使いこなせないなどで自信をどんどん失っていく同級生の姿を何度も見てきて。学校に通っていると視野が狭くなりやすいとは思うのですが、文章を上手く書けるかどうかは保育の本質じゃないはずです。苦手なこと、弱み、できない自分に落ち込むのではなくて、得意なこと、強みや自分ができることを見つける努力をしたほうがいいよなぁとは思いました。
−ちなみに職場にはせや先生の他に、男性保育士はいらっしゃいますか?
私だけです。全然気にならないタイプですね、そこは。
−男性9割以上の前職とは、180度違う環境かと…!
小学生のときにどうしてもバスケットボールがしたくて、でも部活は女子バスケットボール部しかなくて、女子の中に入れてもらって部活動をしていたこともあります。周りの人が受け入れてくれたので、男女の壁は全く気にならなかったです。受け入れてくれたり背中を押してくれたり、これまでも人には恵まれてきたように思います。
【せや先生×保育のひとコマ】
【保育×人間力】
これは私が7年間、愛用しているノートです。仕事からプライベートまで私の全てがここに詰まっています!もちろん保育中も持ち歩いて、子どもたちとの約束なんかも忘れないように記録しています!
保育は人間力!人生をもっともっと楽しんで成長していきたいです!(せや先生)
穏やかな人柄の中にも、せや先生の芯の強さを感じるインタビューでした!後編では「めちゃくちゃ楽しい!」保育士としての日常をお伺いします。どうぞお楽しみに!
せや先生のTwitterはこちら。
(2021.7 聞き手・編集:鏡味)