- TOP
- 東京都
- 世田谷区
- 0歳〜6歳の教育園《ラバント世田谷園・ラバント八雲自由が丘園》
- タイムライン
- “教える”より“気付かせる”
いろいろ
“教える”より“気付かせる”
この大切さをより感じたのは、当園でこのような出来事があったからです。
3歳児の子どもがマグブロックで遊んでいました。
マグブロックを片付ける時です。
そのブロックは、一つずつ付けていかなければ、磁石の向きで重ねられないようになっています。
それが原因で、その子どもはブロックを重ねるのに苦戦していました。
こうかな?と首を傾げながら、ブロックの向きを変えたり違うブロックで試したり、何度も挑戦していました。
そこで、先生が何も言わずに一つずつ付けていく姿を一度だけ見せると、その原理に気付いたのです。
なるほど、といった表情でどんどんブロックを重ねていきました。
無理やりブロックを重ねて片付けるのではなく、先生の動きをじっくり見てブロックの性質を理解し、片づけを進めていったのです。
その姿を見た時に私は、気付かせていくことで子ども達はよく観察するようになったり、思考力が働いて考えようとしたりするのだと思いました。
自分の手指を動かし、考え、失敗したり成功したりしながら、“気付き”を得るのです。
“気付き”を得ることで、自分で発見する喜びを経験することができます。
4歳、5歳、6歳、と年齢を重ねていくにつれ、子どもは知的探求の範囲を加速度的に広げていきます。
その過程で一人ひとりが自分の意思で獲得していく“気付き”にどれだけ配慮してあげられるか。
これは、保育や子育ての環境づくりにとても重要な課題のうちの一つと考えます。
ドイツで活躍した教育者シュタイナーは、著書『子どもの健全な成長』の中で、7歳までの子どもは「模倣」によって学ぶ存在であり、この時期に注意力や記憶力を求めると、後年に身体の痛みなど負担となって現れると説明しています。
幼児期の子どもに必要なのは教師などの「指導者」ではなく、子どもの主体性や意欲を高めるために寄り添ってあげられる「援助者」なのです。
お子様と関わる際、このことをぜひ意識して関わってみてください。
その他のタイムライン
-
いろいろ
観を磨ぐ
「観」とは、見方、考え方の謂である。人生をどう捉えるかが人生観、教育をどう捉え...
-
いろいろ
善意の強制、価値ある強制
個性尊重、児童中心主義、自主性を伸ばす教育、などの美名のもとに、「強制は悪だ」...
-
いろいろ
愛があるから、叱るのだ
「叱るより誉めよ」「叱り方が悪い」「相手を傷つけないように叱れ」などとよく言わ...
-
いろいろ
教育は不易の部分こそが大切
学習指導要領の改訂部分はごく一部だ。それなのに、その変わった部分ばかりが大きく...
-
いろいろ
他者改善は、まず自己改善から
「研究」は、昔も今も学校で盛んに行われている。学校現場で言う「研究」とは、「子...
-
いろいろ
学力の根本は、聞く力
学力の高い子供、伸びる子供は、例外なく「よく聞く」ことのできる子である。教師の...
-
いろいろ
頼まれたら、断らない
多くの人の中から、この人ならやれるだろう、この人ならやってくれるだろうと見込ま...
-
いろいろ
智恩、感恩、謝恩、報恩
「智恩」とは恩を知ること、「感恩」とは恩を感ずることである。それは人として当然...
-
いろいろ
安心、安定、秩序、格差
安心して日々を過ごせることほど幸せなことはない。その安心は安定から生まれる。収...
-
いろいろ
聞き耳アンテナを磨く
子供の言葉の乱れを正し、言葉遣いを教えるには、その時その場で指導することが効果的...