- TOP
- 東京都
- 世田谷区
- 0歳〜6歳の教育園《ラバント世田谷園・ラバント八雲自由が丘園》
- タイムライン
- 「AI vs 教科書が読めない子どもたち」
いろいろ
「AI vs 教科書が読めない子どもたち」
AI技術が人類を滅ぼすシンギュラリティなんてものは来ない。
AIは高度な計算機であって、記憶や計算は得意でも、本質的な意味の理解などできない。
しかし、人間固有の基礎の力、特に読解力を子どもの時代につけておかないと、必然的に機会に仕事を奪われる、雇用を失うというような内容でした。
いまや中学生の二人に一人が教科書をまともに読み解けていないという、深刻なデータも掲載されています。(リーディングスキルテスト)
似たような話は他にもあります。
今日、AI翻訳機の進歩が加速しており、すでに日本人の平均的な語学力を完全に超えていると言います。
東京オリンピックまでには多言語に対応する翻訳機が普及するそうで、そうなると言語習得よりもグローバルな人間力こそが必要なのではないか、としきりに言われるようになりました。
これもまた、人間固有の力を問う課題です。
AIの性能の進化について言及する力を私達は持ち得ませんが、その著しい変化が人間力の根源を問い直す大きな契機となっていることは確かです。
それをある人は「創造力」といい、ある人は「身体知」ともいいますが、ここではAIが代替することのできない人間固有の力、「三つのカン」(感・勘・観)について考えてみましょう。
【感と勘、初期の芽生え】
一つ目の「感」は、楽しいとか悲しいとかを感じる感覚や共感の発達のことを言い、その経験から二つ目の「勘」である「勘所」を体得していきます。
その上で初めて三つ目の「観」としてビジョンや大局観が体得されるというプロセスが踏まれるのです。
これら三つのカンを考えてみると、とりわけ最初の「感」と「勘」はいずれも幼児期に置いて初期の芽生えを促すことが重要であると言えます。
入園間もない子ども達にとって、毎日の園生活が「感」そのもの、家庭とは異なる様々な私益を受け、それによって「感」のスイッチを全開にします。
年長ともなれば、園生活で積み上げてきた「感」の蓄積が、一定のコードとなって身体の型として定着していきます。
これが「勘」の原型です。
具体的には、指示や説明がなくても作業や運動に集中できる、先生が前に立つだけで姿勢が正される、みんなで一斉に動くことができる。
内面化された身体感覚と言えばよいでしょうか。
状況に対し、無意識のうちに身体の構えが整うのです。
「感」も「勘」も勉強したから身につくものではありません。
確率論によって定着するものでもありません。
そこには、まず子どもが「感」を楽しく受け入れる環境、生活のリズムや繰り返しがあって、さらに多くの仲間との交流や協働の喜びがなくてはならないと思います。
「勘がよい」「直感に優れている」と言われる人ほど、そんな豊かな幼児期を過ごしてきたのではないでしょうか。
そこにはテレビやスマホなど数値化された「感」によって支配されつつある現代の子どもの環境への、根本的な問い返しがあるのかもしれませんね。
幼稚園教育とは、人間性の基礎基本を育む教育です。
では、人間性の基礎基本とは何か。
AI時代において、私たちが見失いつつあるその原型を思い起こし、新たに蘇生していくことが園の役割なのかもしれません。
「保育士不足」と差す言葉が「保育士」指導者を「傲慢化」している事実さえあります。
子どもがいて先生がある。
子ども達にそんな姿勢を伝え続けていく先生であり続けたいと、私達は思っています。
その他のタイムライン
-
いろいろ
報徳訓 二宮尊徳
報徳訓 二宮尊徳 父母の根元は天地の令命に在り 身体の根元は父母の生育...
-
いろいろ
家族で力を合わせる大切さ
お正月は、日本の最大の年中行事である。その意義や由来を確認しておこう。 ...
-
いろいろ
クリスマス・プレゼントの起源
クリスマスの、クリスはキリスト、マスは祭日の意で、降誕祭、聖誕祭などとも訳され...
-
いろいろ
成長の祝いと自覚の日に
親にとって最大、最高の宝は子供である。江戸時代末期の歌人で国学者でもある橘野覧...
-
いろいろ
老人を敬愛し、長寿を祝う
敬老の日は、昭和40年(1965)、「長年にわたり社会に尽くしてきた老人を敬愛...
-
いろいろ
七夕に込めれらた浪漫
七夕と書いて「たなばた」と読む。これは「七月七日の夕方」という意味である。「た...
-
いろいろ
父親を尊敬し、称え祝う日
父の日は、1934年に米国のニューヨークで全米父の日委員会が結成され、1972...
-
いろいろ
子供の大いなる成長を祈る祝日
「端」は初めての意で、「午」は午の日、つまり「月の初めの午の日」が端午である。...
-
いろいろ
入園、入学を祝う四月
桜が満開となる日本の四月は、入園、入学を祝う儀式が各所で行われる。四月は晴れや...
-
いろいろ
女児の成長と幸せを祈る雛祭り
気候の変わり目の祝日を節と言う。節会、節句、節日も同義である。節句は年に五回あ...