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親育(比較の考え方)
様々な子育て本でも 「比較はいけない」 と書かれているものも多いです。 多くのお父様・お母様も 「比較はよくない」とお考えではないでしょうか。
しかし 「比較はいけないけど、子どもは親から教えてもらえないと一歩遅れる」という理屈はご理解できるかと思います。
「比較について混同して考えてしまう親御様は多いのではないかな。」と思ったので、続きを書きます。
「比較をしない」と「周りと比べる」 とは、全く違っていて、前者は「親の立場」 での比較、そして後者は子どもたちが 「自分が (クラスやグループ内の)どの位置にいるか」を感じる・知る為の比較で、
同じ 「比較」 という言葉でも、 使われているステージと言うか、 バックボーンが全く違うのです。
でも「比較」という言葉は同じなので、 立場や次元などは考慮されず 「同じもの」と捉えやすい。
「知識や経験のない人でも違いを発見できる」のが『比較』 という方法。
子どもたちはまさに、 「知識や経験」はまだ少ないので、 多くの子がこの 「比較」を使います。
特に兄弟がいると、 僕と弟、 どちらの方が愛されているか? 大事にされているのか? 親に好かれているか? と、頻繁に親の姿勢や対応の仕方を「比較」 して確認しています。
だから子ども達からクレームがつく事があるのも納得です。
「お母さんは僕よりも、弟の方が好きなんでしょ。 だからいつも僕ばっかり怒るんでしょ!」 という話を聞いたり…。
他にも 「学校の先生が、 一部の女の子にだけ優しくて、他の子には厳しいんだよ。 これって贔屓だよね。 差別だよね!」とか...。
これも「比較」しているから感じる事です。
「そうだよね。 差を付けたらいけないよね」 「平等・公平じゃなきゃダメだよね」と思われます。
いえ、それも正しいのです。 子どもたちにはできるだけ 「平等・公平」 に接してほしいです。
ですが「それが世の中のスタンダード」ではありません。実社会では、 入試の時からもうテストの点数で合否が変わります。 その試験を受けた人の学力を「比較」して、受かる人、 落ちる人が
明確に分けられます。
会社に入る時も同じ。 入社試験は、学力試験や面接、その他さまざまを、 「比較」をして、何十人何百人の中から数人を採用します。
採用された後もずっと比較され続けます。「人事評価」というものです。その人の報酬はこの「人事評価」で決まります。
もっと言えば、その人の生涯年収がこの「比較」によって決定され、 それは退職後の年金額にまで影響してきます。
それに一生のパートナーを決める時や、 人を好きになる時だって 「あの人のココが良いから好き」とか
「何人かの中でこの人がいいな」という比較をした後に決めているはずです。
そう。私たちは、 日常的に比較をしているのですね。(ちょっと視点がずれてしまいましたが…)
「運動会で、手を繋いで一緒にゴールする徒競走」とか「主役が何人もいる劇の発表会」とか・今は少なくなりつつありますが、これが当たり前に行われていた時代もあります。
これって、それこそ 「比較をするな」「子ども達を平等にせよ」 「比較が差別やいじめにつながる」という親からのクレームに、 学校がとった苦肉の策だったのですが、
こんな事が「子ども時代と、実社会の乖離 (子どもが間違った環境でそのまま成長し、 実社会から脱落してしまう)」に繋がのかもしれません。
これらは「比較」 を表面だけで 「良い・悪い」と判断しているからこういう発想になるのです。
先ほど『子どもたちは、「知識や経験」はまだ少ないので、多くの子がこの 「比較」 を使います』 と言いましたが、
「家庭」での兄弟の比較と同じように、 学校のクラスや、同じスポーツをするチームメイトなどの組織で、 「自分はここにいるみんなの中でどこに位置しているのかな?」という事を確認するためにも比較をします。
なので結論を言ってしまうと『比較』は常にある 。 のが当たり前で、 私たちの周りは常に「比較だらけ」 ということです。
だからこそ…。
長くなりましたので、続きは明日へ。
本日もありがとうございました。
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