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親育(運動が必要な理由)
東京大学名誉教授、教育者汐見稔幸先生はこう述べています。
教育には昔から、『知育』『徳育』『体育』があるといわれてきました。このうち知育、徳育については比較的よく語られるのですが、それに比べて体育の方はその重要性が指摘されることが少ないようです。
しかし、私はこの体育こそが第一義的に大事だと思っています。身体の能力を育てるということは、いくつかの内容を含んでいます。これは単に病気をしないとか身体の運動能力が長けているということではなく、環境の変化に非常にしなやかに順応できるとか、五感がしっかりとはたらいているなど、すべての身体機能を含んでいるのです。
なぜ第一に身体の能力を育てることが大事かというと、ひとつは歳をとってからも好奇心を旺盛に持ち、がんばってやろうという気になる人間というのは、基本的には身体が健やかに育っているというか、
身体から意欲がわいてくる。逆に身体が弱るとなんの意欲もわいてこない、ということがまずあるからです。
「その基礎を幼いうちにつくる」「それ以上に、私はまだうまく表現できませんが、人間がなにかを本当にわかる、悟る、納得するというような時は、身体と心を総動員してわかっていくしかないのだと思っています」 「だから、幼いうちはすぐに「頭だけ」を考えずに、リズムや身体表現などを含めた、身体全体でものごとに対していく力を育てなければなりません。身体のはたらきを鍛えるのです。 それは別のいい方をすると、人間の中の自然を鍛えるということです」
「その内なる自然をしっかり育てていくためには、自然の中で具体的な自然のさまざまに適応して、そのことを通じて、できるだけ子どもの持ってい自然性を伸ばしていくしかないのです」
と、あります。
まず、「知育」「徳育」「体育」の中で、第一義的に重要視するべきは、「体育」であると汐見先生は述べられていますが、 この指摘にはまったくもって同意であります。
あるいは、大同意と強調したいほどです。
子どもたちのゆたかな発達を考えるときに、何にもまして重視するべきは、「からだ」であるということです。
「ことば」 「リズム」が重要でないという意味ではありません。 いずれも人間発達の根幹にあるものですが、それにしても、ちょうどことばやリズムを下支えするものとして、「からだ」があるといえば、少しわかりやすいでしょうか。
身体はからだとしてつねに存在するけれども、ことばもリズムも身体なくしてはあり得ない、非常に広い概念を含む項目です。
ラバント保育園では室内でも公園でもたっぷりと体を動かします。できるために運動しているのではなく、幼児期に体をつくるステップとして着々と日々を積み上げているのです。
その経験から「できるようになった」「自信が湧いてきた」と自己肯定が高まるのです。
続きは明日に致します。
本日もありがとうございました。
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