いろいろ
親育(仲間)
乳幼児の育ちに適切な環境とは、空間・時間・仲間、この3つの要素をきちんと整えることです。なかでも重要なのが、仲間の存在です。子どもは仲間がいないと育ちません。
人は一人ではやはり生きていけないのです。
子どもどうしで遊ぶことで、協調性や自立心も芽生えます。音楽活動は、そういった意味でも有効です。 どなたにも経験があると思いますが、同じうたを歌うのでも、ひとりで歌うより友だちと声を合わせて歌うときの方が、気持ちは高揚します。 リズムや音程をそろえて歌うことで、仲間意識、連帯感が自然にわいてきます。そのなかで、周囲と調和することのたいせつさ、ルールを自然に身につけていくこともできます。
また、幼児期は「ひとりではできないことが、みんなといっしょだとできる」という現象が顕著にあらわれる時期でもあります。
不思議なことに、お互いなんとなく調子を合わせて声を出しあいます。子どもには、強い模倣本能があるからです。
学ぶということばは、そもそも〈真似ぶ〉の転用であるともいわれますが、子どもたちを見ていると、まさにそのとおりであると思わされます。ひとりでは恥ずかしくて声が出せない子も、隣の子が声を出せば、つられて声を出し、お互いの記憶を補いあって、最後まで歌いきることができる。
この成功体験が子どもたち一人ひとりの心に大きな自信を生みます。そして自信は「みんなとできることは、ひとりでもできる」という次の段階へ進む原動力となるのです。
うたを歌うということの魅力は、互いにはげまし合いながら、みんながそろって大きなことを成し遂げるところにもあるのです。
卒園式が近いこともあり、子どもの歌声が胸に響きますね。
本日もありがとうございました。
ラバント保育園
その他のタイムライン
-
いろいろ
なぜか、本当か、正しいか
小学校の学級担任を務めていた頃、「なぜか、本当か、正しいか、こういう疑問をいつ...
-
いろいろ
できることより、変わること
とかく教師はできた子供やできた結果を誉めがちだ。それは悪いことではないが、それ...
-
いろいろ
子供には、支援よりもむしろ鍛えを
「支援」とは「支え助ける」ことである。 子供は常に「支え助ける」べき存在な...
-
いろいろ
素材研究、教材研究、指導法研究
教材研究には三つの段階がある。 「素材研究」とは、一人の読者として力いっぱ...
-
いろいろ
幸せは、感謝の中にしかない
自分だけの幸福を得ようとすればするほど、以外にもその人は幸せになれず、逆に他者...
-
いろいろ
教員は、教育の専門職員である
教育の現場には、「家庭教育」「学校教育」「社会教育」の三つがある。今の子供、今...
-
いろいろ
言語人格を高める
「言語人格」とは「言語を人格の一部と見做す」「言語に人格性を持たせて尊重する」と...
-
いろいろ
憧れの人を持て
「憧れ」という文字は、立心偏に「童」と書く。「心」に「子供」である。子供のような...
-
いろいろ
授業の本質は、学力形成にある
授業の目的は何か。 それは、子供の学力を形成することである。 学力を形成...
-
いろいろ
まず、根本、本質、原点を問う
昨今の教育時事問題について、様々な立場の人が意見を述べる。 うっかりすると...