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言語から学ぶ人間の根幹
ラバントの授業は、内容が月に1度変わります。
カード、俳句、詩、音読、百玉そろばん
異年齢での全体授業なので張り紙は少なめです。4歳児であると、漢詩や論語などホワイトボードの上の張り紙分量がさらに5枚分は追加されます。
さて、この日課活動の基軸とする「動きとことばとリズム」があります。
ラバントの授業、活動、様々な行事も含め、端的な指導と時間管理が印象的ではないでしょうか。
ここで「動きとことばとリズム」について少し触れておきます。人間発達の根幹になる活動です。
良い言葉で語らいができているか、我々自ら、数多くの言葉を聞くということも欠かせません。
ここで、テレビが取り上げられますが現代「テレビを見ない」という子どもとのお約束は無謀かもしれません。
アイフォンがこれだけ普及し、子どもの夢が今やユーチューバーが上位に上がる時代です。
テレビやアイフォンとの接し方は各家庭で今から管理をしないと、小学校・中学校での子どもの管理がさらに難しくなると言われています。
あるお母様は「あるから、見る。見せたくなければ、なければいい。そこに衝突もお互いのストレスもなくなります。我が子はラジオで天気を知る。おかげで、情報量は耳から。人の話を注意深く聞く習慣がつきました。」と懇談時に話してくださいました。笑いながら「宿題も塾も忙しくて見る時間はないですがね。」と話されていました。
躾に厳しいお母様でしたが園ではその家庭教育がよく見受けられ、授業・活動もトップクラス。
お話してくれたことは「厳しく声をかけていくことの方がしんどいんですよ。でも、可愛い我が子。母親として、できることを徹底したばかりです。」とお話される姿は、共感する気持ちとこのお母様でも厳しさのしんどさを感じるのかとさえ思いました。
話がそれてしまいましたので戻します。
テレビについては、少し付言すれば、それから習慣する言語は、所詮、機会音であり、応答するものがありません。
すると、機会音には反応するが、滑らかな会話や文章というものには親しめない感覚を育むことになるようです。
そのためには、読書ということになるのですが、まだ文字を読めない幼児には、お母様の読み聞かせが大切になります。
ユダヤの、人々が少ない人口であるにも関わらず、たくさんのノーベル賞受賞者を輩出していることは、誰にもよく知られていることでしょう。
そのユダヤの人々は、幼児期の言語活動を非常に大切にすると言われています。
それらの言語活動は、知的な発達ばかりではなく、情感そのものに働きかけるところが少なくありません。
今ラバントの言語日課音読、素読、暗誦などありますが、これらの一連の活動は、環境と経験の場として子どもたちに提示されているのだということを忘れてはなりません。つまりそれらは、強制されるものではないということです。
押し付けられることに、子どもたちの感情がのることはありません。声を合わせて誦することが楽しいから、子どもたちがその活動を好んで行きます。
カードなどで、文字や言葉への興味関心が高まっていることが前提です。
そして、見る、聞くということが基礎になります。保育室では書いたものを見せ、先生が朗唱していく。そういう自信が目の当たりにした経験が声を発するという自発につながっていくのです。
もう一つは、集団で行うことに意味があります。
1人ではできないことが、皆んなとならできる、という論理です。
集団であれば、必ず先生の声についていく子がいます。
そのうちに、いつのまにか皆が言えるようになっているというのが自然な姿なのです。
この活動を通して子どもたちに育んで欲しい、
声を出すことの喜び
仲間と連帯することの喜び
声を自ら発して感じる語感
言葉の情感
意欲と集中力
いつの間にか知らない間に、自らの力となってものが、初めての人間性の根幹になるということです。
大きな声で唱和する精神的開放感、自発性、自覚を引き出すという活動となっています。
「共感・共鳴・共体験」
ラバントの授業には、言語コミュニケーションを取り入れ子どもたちの心を育んでいます。
参観日、見ていていて面白みにかけるかもしれませんが、淡々と進んでいくようで奥深い、ラバントの授業です。
前列のお兄さんお姉さんの背中を見て育つ小さなお友だち。
子どもたち同士で良い影響を与えあうそんなラバントのお友だちです。
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