いろいろ
跡見よ蘇婆訶
脱いだ衣類を「きちんと畳む」のは美しい行為である。眠りから目覚めたら、心地よい睡眠を恵んでくれた布団やベッドをきちんと整えておく心遣いは美しい。用のある時にはさんざんお世話になりながら、用が済めばどうでもいい、というのでは心が貧しく淋しいではないか。
上掲の「跡見よそわか」の「跡」は足跡、「見よ」は「見なさい」、「そわか」は「蘇婆訶」と書き「成し遂げる」という意味の仏教語である。これは一種の呪文のような唱えごとだが「何か物事をした時には、それがきちんとできているかどうかを見直し、確かめよ」という教えである。
幸田露伴は娘の文にこの言葉を繰り返し教えた。「もういいと思っても、この呪文を唱えてもう一度見直すものだ」と、自分の行いの最後まで責任を持てと説いた由である。
その他のタイムライン
-
いろいろ
食事を楽しむ作法
飢餓とは、満たされることのない苦しい飢えを言う。飢餓が長く続けば人は死を免れな...
-
いろいろ
食事の挨拶の真義
「手を合わせる」ことを「合掌」と言う。これは礼拝の作法で深い敬意の表明である。...
-
いろいろ
自然を尊重する和食文化
現代の食事の実態は多様化しており、レストランでは和食・洋食・中華・その他、多種多...
-
いろいろ
食事の基礎作法
大人になり、社会人になると「朝、昼、晩、規則正しい食事をします」ということが叶わ...
-
いろいろ
食生活
三度三度の食事を規則正しく撮ることは、健康を保つ上の重要なポイントである。だが、...
-
いろいろ
跡見よ蘇婆訶
寒ければ誰でも衣類を重ねるし、眠る時には布団にくるまる。枕もシーツも快適な眠りに...
-
いろいろ
外は内を資け、内は外を養う
我々にとって最も大切なことは、日々健康に過ごすということであろう。健康とは言う...
-
いろいろ
便器を磨く、心を磨く
入浴の効用は、身を清潔に保ち、ゆっくりと心身をくつろげて日中の緊張や疲れを...
-
いろいろ
本物の自尊感情を
他の人から指図をされて動くこととは違って、自分で自分の行動や生活の仕方を「決める...
-
いろいろ
いつでもどこでも守らせる
「躾の三原則」や「立腰教育」を広めたことで知られる教育哲学者 森信三先生は、徹底...