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食事を楽しむ作法

更新日:2020.6.11|1(2週間) / 121(累計)

食事を楽しむ作法
 飢餓とは、満たされることのない苦しい飢えを言う。飢餓が長く続けば人は死を免れない。これを思えば、健康な空腹感を満たせる食事ほど有り難く、幸せなことはない。故にこそ、食事は楽しく、和やかな雰囲気で進められなければならない。座を共にする全ての人が楽しむ為には、お互いに不快感を生むような言動は慎むべきである。

 「残さずきれいに」を守る為には、自分に必要な適量を前もって取り揃える心遣いと習慣が大切になってくる。

 一家団欒という言葉がある。団欒は「集まって和やかに楽しむこと」である。食事ほどこの言葉にふさわしい場はないであろう。また、家族の全員がそれを楽しみとし、全員で楽しむことにより幸せな場面はあるまい。

 「食事中は、テレビを必ず消します」とあるが、これは中々守りにくいようである。しかし、テレビがつけられているということは、それを「見る為」であり、テレビを見ている間は「一家団欒」は損なわれ、家族同士の楽しく和やかな場は冷えていく。家族との語らいの楽しさよりは、ともすると低俗な楽しさに座を奪われることにもなる。そうなれば、家庭崩壊、家族ばらばらという事態を醸成していくことにもなってしまう。それは警戒すべき恐ろしいことである。
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