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脚下を照顧せよ
調理には、俎板や包丁や鍋が必要になる。食事には、皿や椀や箸が必要になる。それらが無ければ調理も、食事も満足にはできない。つまり、それらの様々な道具や食器に助けられ、支えられて初めて調理も食事も成り立つのである。調理も食事も道具や食器のお陰でできる。
ところが、外出や食事が済んでしまうと、ついついそれらへのお陰や感謝を忘れがちである。その恩や感謝を忘れない人は、脱いだ履き物を揃えるし、食事の後の皿や箸もきちんと片付け、洗い、仕舞うことができる。
仏教に「脚下を照顧せよ」という語がある。「足もとに注意せよ。真理を外ではなく、自己自身の内に求めよ、の意。」と説かれている。ごくごく身近な脚下の事象への心配りがきちんとできることが肝要である。
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