menu

いろいろ

女児の成長と幸せを祈る雛祭り

更新日:2020.7.30|2(2週間) / 116(累計)

女児の成長と幸せを祈る雛祭り
 気候の変わり目の祝日を節と言う。節会、節句、節日も同義である。節句は年に五回あり、人日(1/7)、上巳(3/3)、端午(5/5)、七夕(7/7)、重陽(9/9)がそれである。本来は陰暦初めの巳の日が上巳であるが、現在は三月三日が当てられて女児を祝う雛祭りを行っている。

 女の子が産まれて初めての節句を「初節句」と言い、嫁方の親が「子供の災いの身代わりとなってくれるように」との思いを込めた雛人形を贈る風習があった。これがお雛様の起こりであり、ちょうど桃の花の咲く頃なので桃の節句とも言う。厄除けとなる桃の花、体から邪気を払う白酒、香りが邪気を払うとされる草餅、健康を祈る菱餅、三食の雛あられなどが雛人形に供えられる。
 三色は雪の大地の白、植物の芽吹きの緑、生命の桃色が配され、菱餅もこれに因る。

元々は、人形は紙で作り、祭りが終わるとそれを川に流す流し雛の風習があった。しかし、江戸時代から川の汚れが問題にされ、雛壇に飾る雛祭りの形になってきたようである。

 いずれにせよ、女の子の健やかな成長と幸せを祈り、お祝いをする美しい風習が雛祭りであり、長く続くこの行事を大切にしたい。
  • この記事をシェア:

その他のタイムライン